Blog

ブログ

  • HOME
  • ブログ
  • 詰め物・被せ物が外れる本当の理由|文京区・春日駅の歯医者が4つの原因からご説明します

著者:

詰め物・被せ物が外れる本当の理由|文京区・春日駅の歯医者が4つの原因からご説明します

文京区・春日駅の後楽園春日たなべ歯科|詰め物・被せ物が外れる理由を解説する記事のアイキャッチ

詰め物や被せ物が外れて付け直したのに、また外れてしまう。
その繰り返しには理由があります。
歯と修復物をつなぐ層の問題、内側で進んでいた二次う蝕、支える歯質の不足、そしてかみ合わせの力の集中。
外れる原因を4つに分けてご説明し、当院が外れた歯を診る順序、作り直すときの考え方、自費診療の費用とリスクまでをまとめました。
詰め物・被せ物の脱離でお困りの方は、文京区・春日駅の歯医者、後楽園春日たなべ歯科へご相談ください。

詰め物や被せ物が外れて、そのまま付け直してもらった。しばらくしてまた外れた。同じことを何度か繰り返している——文京区・春日駅の歯医者、後楽園春日たなべ歯科には、そうしたご相談で来院される方がいらっしゃいます。

このとき本当に必要なのは、外れたものを戻す作業ではありません。なぜ外れたのかを確かめることです。理由が残ったままだと、同じ場所で同じことが起こります。

「脱離」とは?──外れるという結果の内側で起きていること

詰め物や被せ物が外れることを、歯科では脱離(だつり)といいます。歯と修復物をつないでいた層、あるいは歯そのものの一部が保持を失った状態を指します。

外れたという結果は同じでも、その内側で起きていたことは一つひとつ違います。だからこそ、戻す前に見るべきものがあります。

詰め物・被せ物が外れる理由は、4つに分けて考えます

① 歯と修復物をつないでいた層が保持を失った

金属の詰め物・被せ物の多くは合着という方法で固定されています。歯を削ってつくった形にはめ込み、その隙間をセメントで埋めて保持する考え方です。保持の主体は形ですが、隙間を埋めたセメントそのものにも維持力があります。

一方、セラミックやコンポジットレジンで用いる接着は、歯と材料を化学的に結びつけます。

合着は形とセメントの両方で保っているため、セメントが劣化したり、力が繰り返し加わったりすると、保持は少しずつ落ちていきます。フロスを通した拍子に外れた、という場合も、フロスが原因なのではなく、すでに保持が限界に近づいていたことがほとんどです。

② 内側でむし歯が進んでいた(二次う蝕)

外れた面が黒っぽい、歯の側が軟らかい。こうしたときは、修復物の縁のわずかな隙間から細菌が入り込み、内側で歯質が失われていたことが考えられます。支えていた歯質が減れば、修復物は保持を失います。

この場合、同じものを戻しても合いません。内部を確かめ、むし歯を取り切ってから、あらためて設計します。

③ 支えている歯質が足りない、または形が合っていない

大きく失われた歯や、神経を取った歯は、保持のもとになる歯質そのものが少なくなっています。土台(コア)の状態や、削られた形が保持に向いているかどうかも関わります。

8020推進財団「第2回 永久歯の抜歯原因調査」(2018年)によると、抜歯の主原因は歯周病37.1%、う蝕29.2%、破折17.8%の順でした。同報告では、神経を取った歯(無髄歯)で破折の割合が大きいことが示されています。外れることと、歯を失うことは地続きです。

④ かみ合わせの力が一点に集中している

就寝中の食いしばりや、日中に上下の歯が触れ続けている状態(TCH)があると、修復物の一点に力が集まり続けます。まっすぐ噛んだときだけでなく、顎を横に動かしたときの当たり方も関係します。

ここは外から見て分かりにくく、外れた修復物だけを眺めていても答えが出ません。口の中全体を見ないと分からない理由です。

3回外れて、3回作り直された前歯

当院院長の田邉は、子どもの頃から歯学部在学中まで、複数の医院で歯科治療を受けてきました。上の前歯2本に入っていた被せ物は、3回外れ、そのたびに作り直されています

そのあいだ、なぜ外れたのかが説明されることはありませんでした。同じ設計のものが入り、また外れる。それが繰り返されました。

歯科医師になってから自分で診断し、原因はかみ合わせにあると判断して、治療計画から立て直しました。作り直してから4年が経過しています

この経験から言えることは、どの歯医者にかかったかという話ではありません。同じ条件のまま同じものを作れば、同じことが起こるという、ただそれだけのことです。だから当院では、外れた理由を確かめてから作り直します。

外れた歯を、当院が診る順序

  • 外れた修復物そのものを見る/マイクロスコープや拡大鏡で、内面の適合、セメントの残り方、欠けや割れの有無を確かめます
  • 歯の側を見る/残っている歯質の量、二次う蝕の有無、土台の状態
  • X線・歯科用CTで内部を見る/根の状態、骨の状態、内側に隠れたむし歯
  • かみ合わせを見る/左右のバランス、顎を横に動かしたときの当たり方、食いしばりの所見
  • 口腔内写真で記録し、一緒に画面で見る/言葉だけの説明にしません
  • 装着した数日後に、もう一度かみ合わせを確認する/処置の完了で終わりにしません

根の中まで診る必要がある場合は、当院では全症例でマイクロスコープとラバーダム防湿を使用しています。詳しくは ▶ なぜ根の治療は何回も通うのか をご覧ください。

作り直すときは、材料より先に「その歯の将来」から考えます

材料の比較から入ると、値段と見た目の話で終わってしまいます。春日駅の歯医者として当院が先に考えるのは、その歯が10年後20年後にどうなっていてほしいか、そのために今どこまで手を入れるか、という部分です。一手先を考えるかどうかで、選ぶものは変わります。

そのうえで、合着と接着の違い、削る量の違い、見た目の違いをご説明し、選択肢を並べてお示しします。決めるのは患者さんご自身です。銀歯を白くしたい方向けの選択肢は ▶ 銀歯を白くしたい方へ|5つの選択肢と選び方 にまとめています。むし歯の治療全般については ▶ むし歯治療のページ もご参照ください。

自費診療の費用と主なリスク

作り直しの選択肢には、健康保険が適用されないものが含まれます。当院の自費診療の費用は以下のとおりです。

  • ダイレクトボンディング(コンポジットレジン修復)/33,000円
  • セレック インレー/55,000円
  • e-max インレー/77,000円
  • オーバーレイ/110,000円
  • e-max クラウン/132,000円
  • ジルコニア クラウン/132,000円

※すべて税込・2026年9月1日改定後の価格です。上記以外の材料・形態もお選びいただけます。診察のうえでご説明します。
※歯の状態によっては、土台の処置など別途費用がかかる場合があります。

当院は院内に切削加工機を設置しておらず、技工所と連携して製作する方式です。型取り(光学印象)と装着は別の日になります。治療回数の目安は被せ物で2回、期間は3〜4週間です。

主なリスク・副作用

  • 本治療は自費診療のため、健康保険は適用されません
  • セラミックは、強い力が加わると欠けたり割れたりすることがあります
  • 装着後に欠けや破損が生じた場合、作り直しが必要になることがあります
  • 治療後、一時的にしみる症状が出ることがあります
  • 歯髄(歯の神経)は炎症に移行しやすく、治療の前後で神経を取る処置(抜髄)が必要になることがあります
  • 歯にクラック(ひび)が入っている場合など、状態によっては抜歯が必要になることがあります
  • 装着後もむし歯や歯周病になる可能性があり、継続的な管理が必要です
  • 食いしばりの所見がある場合、ナイトガードの併用をご提案することがあります
  • すべての症例で同様の結果が得られることを保証するものではありません

よくあるご質問

Q. 外れた被せ物を、そのまま付け直してもらうことはできますか?

A. 状態によります。内側にむし歯がなく、歯にも修復物にも壊れがなく、かみ合わせにも原因が見当たらない場合は、再装着できることがあります。確かめずに戻すと、同じ理由で再び外れることがあります。

Q. 外れた被せ物は、持っていったほうがいいですか?

A. お持ちください。外れたもの自体が原因を知る手がかりになります。内面のセメントの残り方や、欠けている場所から分かることがあります。紛失しやすいので、小さな容器に入れてお持ちいただくと確実です。

Q. フロスをしたら取れました。フロスは控えたほうがいいですか?

A. 控える必要はありません。フロスで外れる場合、フロスが原因というより、支えていた部分がすでに弱っていたと考えられます。むしろ詰め物・被せ物の縁はむし歯になりやすい場所なので、フロスは続けてください。

Q. 外れたまま放置すると、どうなりますか?

A. むき出しになった歯質はむし歯になりやすく、隣の歯や噛み合う歯が動いて、もとの修復物が入らなくなることがあります。痛みがなくても、早めにご相談ください。

Q. 何度も外れるのは、噛む力が強いからでしょうか?

A. 力が関わっている場合はありますが、原因がそれだけとは限りません。接着の状態、内側のむし歯、残っている歯質の量を分けて確かめたうえで判断します。

外れた理由まで、一緒に確かめませんか

詰め物や被せ物が外れることは、珍しいことではありません。ただ、それが繰り返されているなら、まだ見つかっていない理由があります

文京区・春日駅の歯医者、後楽園春日たなべ歯科では、口腔内写真とX線で現状を記録し、画面を一緒に見ながらご説明します。外れたものをお持ちのうえ、ご相談ください。文京区・本郷・小石川・後楽エリアで歯医者をお探しの方、春日駅・後楽園駅の近くで歯医者をお探しの方の選択肢のひとつとして、お役に立てれば幸いです。

<治療だけじゃない。予防だけじゃない。>

カテゴリ

当医院について

後楽園春日たなべ歯科は、春日駅A2出口より徒歩1分、後楽園駅A3出口より徒歩2分の文京区にある歯科医院です。地域の皆さまのお口の健康を支えるため、丁寧で安心できる歯科診療を行ってまいります。