後楽園春日たなべ歯科の院長・田邉は、右上と右下の奥歯の2本にインプラントを入れています。生まれつき第二大臼歯が4本ともなく、奥歯の「4本の柱」のうち2本を最初から持っていなかったこと、食いしばりの力が集中して根の治療をした歯が割れたこと、そしてブリッジや入れ歯と比べたうえでインプラントを選んだ理由を、事実に絞ってご説明します。費用・期間・リスクもあわせて掲載しています。文京区・春日駅・後楽園駅の歯医者です。
「歯医者さんは、自分の歯をどう治しているのですか?」
診療の中で、ときどきこう聞かれることがあります。
後楽園春日たなべ歯科の院長・田邉は、右上と右下の奥歯の2本にインプラントを入れています。患者さんにも、このことはお話ししています。
この記事では、春日・後楽園の歯医者である当院の院長が、なぜ自分の奥歯を失い、なぜインプラントを選んだのかを、事実と診断の考え方に絞ってご説明します。
インプラントとは?
インプラントとは、歯を失った部分のあごの骨に人工の歯根を埋め込み、その上に被せ物を取り付ける治療です。周りの歯を削らずに、失った歯の代わりをつくることができます。健康保険は適用されず、自由診療となります。
費用・期間・リスクを含めた治療の全体像は、こちらの記事でご説明しています。
▶ インプラントを考えている方へ|費用・期間・リスクと治療の流れ
お口の中には「4本の柱」がある
お口の中には、上下それぞれ、左右に第一大臼歯と第二大臼歯という大きな奥歯があります。院長はこれを「4本の柱」と呼んでいます。
食べ物を噛む力の大半は、この奥歯で受け止められています。奥歯がしっかり支えているから、前歯や他の歯に無理な力がかからずに済んでいます。
この柱が1本欠けると、残った柱と前歯が、その分の力を分け合うことになります。1本の歯を失うことは、その1本だけの問題では終わりません。
院長には、柱が2本、生まれつきない
院長の田邉は、生まれつき、上下左右の第二大臼歯が4本ともありません(先天欠如)。上も下も、4本の柱のうち2本を最初から持っていない状態です。
そのぶん、噛む力は第一大臼歯に集中していました。
右上と右下の奥歯を失った経緯
右上と右下の第一大臼歯は、どちらも以前に根の治療(神経を取る治療)をしていた歯でした。
神経を取った歯は、強い力が加わり続けると、根が割れてしまうことがあります(歯根破折)。院長の場合、日中の食いしばり(TCH:上下の歯を接触させ続ける癖)による力が、柱の少ない奥歯に集中し、2本とも根が割れました。
根が割れた歯は、残すことが難しくなる場合があります。院長の2本も、抜歯が必要と判断しました。
歯根破折と、歯ぎしり・食いしばりについては、それぞれ別の記事でご説明しています。
▶ その奥歯、割れているかもしれません|歯根破折が起こりやすい5つの条件
▶ 朝、あごが疲れていませんか?|歯ぎしり・食いしばりのサインとナイトガード
なぜインプラントを選んだのか
歯を失ったあとの選択肢には、主にブリッジ・入れ歯・インプラントがあります。
- ブリッジ
失った歯の両隣の歯を削り、橋を渡すように被せ物をつなげる治療です。院長の場合、失った第一大臼歯の後ろに第二大臼歯がないため、後ろ側に支えとなる歯がありませんでした。 - 入れ歯
取り外し式の装置で歯の代わりをつくります。周りの歯を大きく削らずに済む一方、噛む力の一部を歯ぐきで受け止めるうえ、留め具をかける前後の歯には、ブリッジ以上に左右に揺さぶる力がかかります。合わせて、高い頻度での調整が必要になります。 - インプラント
あごの骨に人工の歯根を埋め込むため、周りの歯に負担をかけずに、失った柱そのものを補うことができます。
院長は、柱が最初から少ないお口であることを踏まえ、残っている歯にこれ以上負担を分けない方法として、インプラントを選びました。
ただし、これは院長自身のお口の条件での判断です。院長は抜歯のご説明をするとき、ブリッジを選ぶ方にも、入れ歯を選ぶ方にも、同じように「4本の柱」の話をしています。それぞれの方法に利点とリスクがあり、どれを選ぶかを決めるのは患者さんです。
ブリッジ・入れ歯・インプラントの違いは、こちらの記事でご説明しています。
▶ 歯を1本失ったら?ブリッジ・入れ歯・インプラントの違いと「次の一手」を見据えた選び方
患者さんと同じ工程を通っている
院長は、自分の治療計画を自分で立てました。手術は、当時の勤務先で、現在当院で口腔外科処置を担当している歯科医師が行いました。
CTでの骨の確認、治療計画、インプラントの埋入、被せ物の装着。院長は、当院の患者さんがインプラント治療で通るのと同じ工程を、患者として通っています。
埋入から約4年がたち、現在も定期的な管理を続けています。
インプラントを入れたあとも、力の管理は続く
インプラントを入れても、柱が少ないお口であることや、食いしばりの癖があることは変わりません。インプラントやほかの歯に強い力がかかり続ければ、被せ物が欠けたり、周りの骨に負担がかかったりすることがあります。
気をつけたいのは、インプラントそのものだけではありません。インプラントと噛み合う向かいの歯にも、強い力がかかり続けることになります。インプラントを入れた場所だけを見るのではなく、向かい合う歯や周りの歯も含めて、お口全体で力のかかり方を見ていく必要があります。
そのため当院では、インプラントを入れた方にも、定期的なメンテナンスと、かみ合わせや力のかかり方の確認を続けていただくようお伝えしています。インプラントは、入れて終わりではなく、入れたあとが本番です。
インプラントの費用(自由診療・税込)
インプラント治療は自由診療のため、健康保険は適用されません。以下は1本あたりの目安です(すべて税込)。
- 診断料
0円 - CT撮影
5,500円 - ステント(手術用ガイド)作製
33,000円 - インプラント埋入(1次手術)
275,000円 - 上部構造(2次手術を含む)
165,000円 - 合計(1本あたり)
478,500円
このほか、必要に応じて仮歯(11,000円)がかかります。骨の状態などにより、骨造成(GBR:110,000円)、ソケットリフト(1本あたり88,000円)、サイナスリフト(片側あたり198,000円・目安)が必要になる場合があります。静脈内鎮静法(77,000円)も自由診療です。
治療期間と回数の目安
通院は約7回(診断・説明・1次手術・抜糸・2次手術・型取り・装着)です。期間は、下あごで約4か月、上あごで約5〜6か月が目安です。骨の状態や追加の処置によって変わります。
インプラント治療の主なリスク・副作用
- 手術後に腫れ・痛み・内出血が出ることがあります
- インプラントが骨と結合せず、再手術が必要になることがあります
- 下あごでは、しびれが残ることがあります
- 上あごでは、上顎洞(鼻の横の空洞)に影響が出ることがあります
- インプラントの周りの歯ぐきや骨に炎症が起こる「インプラント周囲炎」になることがあり、定期的なメンテナンスが必要です
- 糖尿病などの全身の病気や喫煙が、治療や治りに影響することがあります
- すべての症例で同様の結果が得られることを保証するものではありません
まとめ
院長の田邉には、生まれつき4本の柱のうち2本がなく、残った奥歯に力が集中した結果、右上と右下の奥歯を失いました。そして、自分のお口の条件を踏まえて、インプラントを選びました。
ただ、同じ条件の方は一人もいません。歯を失ったとき、あるいは失いそうなときに大切なのは、ご自身のお口の条件を知ったうえで、選択肢を比べて選ぶことです。
奥歯を失った方、失いそうと言われた方は、春日駅・後楽園駅の歯医者、後楽園春日たなべ歯科にご相談ください。ブリッジ・入れ歯・インプラントのそれぞれについて、お口の状態に合わせてご説明します。インプラントを入れたあとのメンテナンスも、後楽園駅・春日駅から通いやすい当院で、続けて行っています。